2015年02月05日

モノのインターネットと組み込みシステム、パート1

言葉の定義にはうるさくない方だが、Internet of Thingsをモノのインターネットと訳するのは頂けない。しかし、適当な訳を思いつかないし、これが主流になるのだろう。しかし、この訳は気に入らないので、このブログではIoTとしておく。もっとも元々の英語の名前も気にくわないが。

言葉の定義にうるさくないついでに言えば、IoTは今までtelematicsM2MSCADAWoT、 Connected Worldや Industrial Internetと呼ばれていたものの新しい呼び名である。また、時として IoTはInternet of Everything (IoE)とも呼ばれる。さすがに、これの日本語訳はなくIoEが使用されているようだ。 現在までは、IoTはSNSに関して述べられことが大部分だった。

最近シリコンバレーで参加したRTECCは組み込みシステムに特化したものだが、 IoTの話題で持ち切りだった。基調講演の1つはof INEX Advisors社のChris Rezendes氏によるものだった。内容はIoTによるビジネスチャンスだった。このブログではこの講演のまとめと筆者のコメントを記す。

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INEX Advisors 社のChris Rezendes氏

ロジカルな世界と現実の世界

Rezendes氏の話には幾つか興味深い点がある。まず第一に組み込みシステムのコミュニティはIoTに対して大きな影響力を持っているということだ。現在のIoTはFacebookやTwitterなどのSNSとそれによって生成されるデータの解析と共に議論されてきた。これは容易に理解でき。それは、SNSのデータがその形式によらず(構造化データおよび非構造化データ)すでにコンピュータで処理できる状態にある。そのため、データはICT技術によって収取し解析が可能である。SNSとそれによって生成されるデータはロジカルな世界に存在しており、我々が存在する現実の世界にはない。そのため、SNSをベースにしたIoTはどのようにしてモニターするか、どのようにしてデータを収集するかよりも入手したデータに重きを置く傾向がある。言い換えれば、モニターすることとデータを収集することは、SNSシステム密に組み込まれている。

これに比較すると、現実の世界はロジカルな世界とは非常に異なる。ロジカルな世界と違って現実の世界でデータを収集するには、ものまたはオブジェクトにセンサーを埋め込み、データをデジタル化し、外の世界に接続しなければならない。それは、容易なことではない。まず、センサーなどのモニターに必要なものを開発する必要があるし、それぞれの特化したバーティカル市場での固有的な専門知識を要する。まず、何を計測するか(専門知識)、例えば温度、圧力、電圧、電流などを知る必要がある。更に必要なセンサーを開発してモニターしたいものに組み入れる必要がある。また、収集したデータをデジタル化する必要もあり、さらにそのデータを外の世界に通信する必要がある。

Rezendes 氏は現実の世界の99.99% のものまたはオブジェクトはネットワークで繋がっていないと言う。ロジカルな世界同様、現実の世界でも運用や管理にデータが大きな影響を及ぼすと言うことに人々は気づき始めた。つまり、センサーを展開すること、収集されたデータをデジタル化すること、そのデータを通信することに多くのビジネスチャンスがあることになる。そして、その市場規模は数兆円規模となるだろう。

ここで、組み込みシステムが適用される。IoTのシステムを実現するには組み込みシステムが必要となる。その開発者は現実の世界ではIoTに対いして大きな影響力を持つことになる。

インターネットによるコンピューティングの進化

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氏の語彙はユニークであるが、そのまま使用する。

Internet (Web) 1.0/2.0: 基本的な接続。 11.8億個のPCsによる $900億円市場、60億個の無線電話
       による $6000億円市場
Internet 3.0 (SMAC: ソーシャル、 モバイル、アナリティクスとクラウド): $3.7兆円規模市場
Internet 4.0: 1兆個のオブジェクト: $10兆から15兆円規模市場

IoT/Internet 4.0(氏の語彙)は莫大な市場チャンスを秘めている。全てのものがIoTの対象になるのだから。これを、Internet of Everything(IoE)と呼ぶこともある。それぞれのオブジェクトにIPアドレスを振り、そのオブジェクトに適した動作を計測、データを収集、そのデータを送信することが必要となる。例えば、ウェアラブルコンピュータは現在注目を浴びているが、身体や精神に問題のある人のために使用することができる。その場合、今注目を浴びているウェアラブルコンピュータとは少し違う文脈になるが。その場合、それぞれの人はIPアドレスを振り当てられたオブジェクトとしてみることができる。

個々のバーティカル市場や個々のオブジェクトはそれぞれ特異な要求や制限があり、単に組み込みシステムを作れば解決すると言った程簡単なことではない。

パート2に続く
posted by infogreen at 10:18| Comment(0) | ICTとエネルギー
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