2014年08月05日

Internet of Thingsのたくさんのネットワーク・プロトコル

ネットワーク・プロトコルは分野によって様々なものがある。コンピュータやIT分野に限れば、以前はいろいろなものが存在した。例えば、IPX, AppleTalk, Banyan VINES, DECnet, SNA, XNSなどだ。プロトコルが異なれば、ネットワーク間の通信はできない。しかし、周知の様に、コンピュータやIT業界ではIPが標準として確立された。 ちなみに、電力網やビル管理の世界では必ずしもIPが標準とは言えない。

コンピュータやITの分野では接続するものの種類が限られている。大体はコンピュータに関するサーバー、ストレッジ、ネットワーク装置などである。Internet of Things (IoT)の世界では、接続されるもののがコンピューター装置に限らず多彩である。それぞれのThingはいろいろな分野で使用され、それぞれ独自に発展してきた。そのため、異なった通信のための要求(電力源の有無など)、電波の強弱等などを考慮すると全てを相互運用性にするのはなかなか困難であろう。

IoTのネットワーク・プロトコルの相互運用性の解決
この2−3年で、多種のコンソーシアムや企業がこの問題を解決するために設立された。
このブログは以下の記事に触発されて、IoTのネットワーク・プロトコルの相互運用性の解決を目指すコンソーシアムを時間軸に沿ってリストアップしてみた。

Katherine Tweed 氏、“Do Networking Standards Really Matter in Connecting the Smart Home?”


まだ、この分野が始まったばかりなのか、あまり詳細な技術的な情報は示されていない。

2012年

iris.png

Lowe Iris
Lowe’s社は自宅改造,リフォーム、日曜大工家などに必要なものや道具を販売する会社だが、7月19日に Iris という自宅管理システムを発表した。この記事によれば,

「Lowe's 社のIrisのプロトコルはZ-Wave やZigBee による自宅コントロール技術とコンパチで空調やセキュリティのシステムをサポートする。更に、Insteon, KNX, UPBや X10 などのプロトコルをサポートするのが望ましい。しかし、 Lowe's は相互運用性の問題を避けるため現在はこの2つのプロトコルのみとコンパチである。」


2013年

Internet of Things コンソーシアム

iotc.png

Internet of Things コンソーシアム は1月7日に発足した。ウエブサイトからは殆ど情報がないが、この記事から少しだけ分かる。

「新しい技術であるBluetooth Low Energy や Low Power Wi-Fiを取り入れて新たな方式を開発する。そのため、一番のキーとなることはオープンであり、他社との相互運用性を保つことだ。これは、標準団体ではなく技術以外にもビジネスにも重きを置く。」


当初のメンバーは Active Mind Technologies, Basis Science, Coin, Kease, Logitech, Movl, Ouya, Poly-Control, SmartThings, とUbe。

Google によるNest 社の買収
1月13日にNest 社は Googleに買収された。

nest.jpg

Googleのプレスリリースによれば、Nest社のミッションは,

「あまり重点は置かれていないが重要なサーモスタットや煙感知器などを自宅の機器を新たに作り直すこと。」


Nestのサイトによると,

「Nest ProtectはWi-Fi 802.11b/g/n と 802.15.4を使用。」


更に、最近NestはSamsungと共に、Thread Consortium (詳細は下記参照)を設立。

Staples Connect
Staples Connect は9月24日に発表された。

staples.png

プレスリリースによれば,

「Staples Connect は1つのアプリと1つのハブで自宅やオフィースで管理するものだ。スマホ、タブレット、PCで動作する。」


この記事によれば,

「Staples Connect Hub ($99)はZ-Wave, Wi-Fi,と Lutron Clear Connect 無線プロトコルをサポートする。」


AllSeen Alliance

AllSeen Alliance は12月10日に発表された。サイトによれば,
「接続と通信はAllJoynによる。」


allseen.png

「AllJoyn はオープンソースのプロジェクトでソフトウエアのフレームワークと相互運用システムサービスを提供する。」


Wikipediaによると.
「プロトコルは当初Qualcommにより開発されたが、Linux Foundationに移行された。」


主なメンバーは: Qualcomm, Panasonic, Microsoft, Hailer, Sharp, Silicon Image, Technicolor, TP-LINGとLG. 他のメンバーはここに。

少し技術的な情報はここに。ノード間はTCPでノード内部ではソケットで通信する。

2014年

Industrial Internet Consortium
Industrial Internet Consortium は3月27日に発足した。

iic.gif

創始メンバーは: ATT, IBM, Intel, Cisco, とGE.  詳細はこれを参照(英語のみ)。

Apple’s Homekit
Apple は6月6日にHomekit を発表した

homekit.png

詳細はAppleのプレスリリースを参照,

Open Interconnect Consortium
Open Interconnect Consortium は7月8日に発表された。

oic.png

詳細はIntelのプレスリリースを参照,

「主なメンバーはAtmel Corporation, Broadcom Corporation, Dell, Intel Corporation, Samsung Electronics Co., Ltd.,とWind River」


Thread
Thread はGoogle NestとSamsungが中心になって7月15日に発表された。

thread.png

詳細はここを参照。
「IPv6 に基づく6LoWPANを使い、802.15.4 とコンパチ」


ある見方では、これはZigBee潰しとみている。

結論

上記を見れば、専門家でなくても、IoTの市場はホットであることが分かる。また、そのプロトコルの標準化が進まず、多くの企業が自前のプロトコルを標準にすべき競合していることが分かる。まだ、標準化を達成するには数年掛かるだろう。
posted by infogreen at 02:09| Comment(0) | ICTとエネルギー
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